残雪期の西黒尾根
公開日:
:
最終更新日:2015/05/11
谷川連峰
今年のGW山行は日帰りで谷川岳に行ってきました。
ルートは西黒尾根から登り、登頂後、天神尾根を下り天神平スキー場からロープウェイで降ります。
2年前も同じ時期に西黒尾根を登ったことがありますが、始発電車に乗っていても登り始めの時間が9:30頃と遅く登頂時間は15:00位になってしまい、肩の小屋で一泊することになってしまいました。
そのときの記事はこちら ⇒ 残雪期の谷川岳・一ノ倉岳 (2013/5/4)
それで今回は前日にJR最終電車に乗り、この便の最終駅である石内駅で一泊し、翌日の始発で土合に下車することにします。
今回も単独登山です。
5/4 0:48 石内駅の入り口を出た直後にあるちょっとしたスペースに寝床を構える

実は駅で寝るのは今回が初めてで、このようなことをして駅の人に叱られないかと少し心配。
寝始めた深夜1:00位と早朝5:00位に駅の人が私のことを確認をしに来たようでしたが、特にお咎めはありませんでした。(汗)
翌日の始発に乗り、土合に6:37に着きました。私のほかに登山者の姿は見当たりません。朝の空気が気持ちいいです。

7:02 こんな時間でも谷川岳ロープウェイは既に運行しています。

7:04 谷川岳ベースプラザで水筒に水を補給。
水はトイレの蛇口から貰いましたが、カルキ臭さもなく、冷たい。飲料として使えそうでした。

谷川岳ベースプラザより少し上のほうに谷川岳山岳資料館があります。

さらにこの上にある登山指導センターで登山届を投函し、このときセンターの人に聞いたところ、一ノ倉方面は雪崩が発生したので通行止めになっているが、西黒尾根登山口までなら問題ないとのことでした。
谷川岳の頂上付近はまだ雪があるので、十分気を付けてくださいと気遣ってくれました。
7:22に登山開始です。やはり山の空気は心地良いです。
最初の登山道は雪が解けていましたが、前日の雨の影響で道がぬかるんで少し歩きづらい。
鉄塔を過ぎたところから雪となり、他の登山パーティはアイゼンを装着します。
私もアイゼンを着けることにします。

後で気づいたのですが、日光を直接浴びている頂上付近よりも、樹林帯に覆われている下の尾根の雪のほうが固く締まっています。
雪は登山道のうち半分ほどで、交互に夏道となったり雪道となったりという感じです。
他の登山者を見ていて気づいたのですが、アイゼンを素早く装着したり、また短時間で脱着したりすることが雪山登山のスピードに影響を与えますが、脱いだアイゼンをザック内に収納せず、ザックに括り付けておくといいようです。私はこれまでザックに収納していました。
雪が解けているので、ほとんどの鎖場をよじ登ることになります。鎖場は4ヵ所位あります。

実は今回、危険なのはこのような鎖場ではなく、雪庇状態になった雪の上を歩いているときに雪庇が崩落する可能性があることです。
実際、下山中の中年ご夫婦と遭遇したのですが、旦那さんが私の目の前で落ちてしまいました。幸い胸まで雪に嵌った程度ですみましたが。
その方はそこから自力で這い上がることができました。
その後、少し会話したのですが、アイゼンを持っていないため苦労しているようでした。
その他、難所として、2Mほどの雪庇の上から飛び降りたり、雪の影響で夏道が使えず登山道以外の急な坂を攀じ登ったりしたことがありました。
なんだか、アルパインクライミングをしているみたいでカッコいいです。(呑気)
ラクダの背と呼ばれるピークまで来ると頂上方向の視界が一気に開けます。

ラクダの背を超えたあたりで後から来たベテランと思われる中年登山者としばし雑談。(写真の人)
ここには毎週のように来るそうです。

登って来たところを見下ろすとこんな感じ。結構高度感を感じます。

12:30位にやっと登頂成功です。
スピードは他の登山者に比べて大分遅かった。

頂上にいた同じく西黒尾根を登って来た方々にさっきの中年夫婦の話をすると、良くアイゼン無しで西黒尾根を下ろうと思うよねーって話で、しばし盛り上がりました。
その場にいた人の中には、厳冬期の西黒尾根を登っていて、やはりラッセル中に雪庇から落ちたという人もいました。
肩の小屋付近で朝のうちにお湯を入れておいた「尾西の五目ご飯」で昼食にしましたが、行動食で甘いものを沢山とっていたため、食欲0です。「尾西の五目ご飯」も冷えてゴワゴワしています。
無理やり半分ほど食べましたが、全部は無理でした。甘いものを食べすぎるといつもこうです。
13:47 天神尾根コースで下山開始です。
アイゼンを着けてさえいれば、跳ねるような感じで大股で降りられるのでとっても楽ちん。

この後、他の登山者がスリップ転倒する事故が目の前で発生しました。親子連れのお父さんがスリップし転倒、そのまま滑って2m位の高さの雪庇から落下していくのを目の前で目撃したのです。
幸いけがは右足首だけで済んだようです。
そこから助け上げて、テーピングテープを靴の上から巻いてあげました。
30代位のお父さんと小学生位の息子さんでしたが、アイゼンは持っていたけど使わなかったそうです。
少し休んでいたらよろよろと歩けるようになったので、私は先にスキー場まで降り、レストランにいた管理者っぽい人に状況を話して、引き継いでもらいました。
スキー場の対応としては、群馬県警の電話番号を私が教えてあることと、こっちに向かって自力歩行しているらしい点から、このまま到着まで待機するようです。
ロープウェイの終了時刻は17時でしたが、これで多少は待ってくれるらしい。
私はロープウェイを降りて、ベースプラザでほっと一息入れました。
さっきの親子のサポートで時間が無くなり、天神平スキー場で生ビールを飲めませんでしたので、ベースプラザの自動販売機で缶ビールを買い、持参した魚肉ソーセージをつまみに無事下山できたことを一人祝いました。
下山後に飲む久しぶりの本物ビールは本当に旨かったです。
(終わり)
最後まで記事を読んで頂きありがとうございました。
追補)
谷川岳ベースプラザより土合駅に向かってトボトボと歩いていたところ、谷川岳山岳資料館の八木原国明さんの車に声を掛けていただき、土合駅まで送ってくれました。
八木原さんありがとうございました。
八木原さんは私のことを覚えてはいなかったのですが、実は八木原さんと私は数年前に谷川岳資料館で雑談したことがあります。
そのときの記事⇒谷川岳山岳資料館 (2008/11/9)
そんな昔のときの話とか、先ほどの親子の話などしている間に車は土合駅に到着しました。
谷川岳山岳資料館は日本の登山史を語る上で欠かせない山域のひとつである谷川岳の歴史をリアルにかいま見ることができます。
登山や谷川岳に興味のある方にはぜひお勧めします。料金は当時は無料でした。多分今も無料でしょう。
八木原さんのお人柄も話しやすい良いお人柄でした。
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